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出口王仁三郎とはどんな人?宗教史上稀有な存在のエピソードを紹介!

出口王仁三郎

出口王仁三郎は、近代日本の宗教史を語る上で欠かせない人物ではないかと思います。

出口王仁三郎の若いころ
出口王仁三郎の若いころ
出口王仁三郎の若いころ
出口王仁三郎の若いころ
目次

出口王仁三郎の影響で大きくなった大本教

出口なお
出口なお

出口王仁三郎は大本教の関係者ですが、一般的に大本教は「教祖(開祖)」出口なおの方が知られています。
しかし、無学で不幸な生い立ちの女性が神がかりとなる、といったなおの「お筆先」は、ある意味、教祖潭のパターンから外れてはおらず、一種ありふれた「教祖物語」と言えるでしょう。

なおのみであれば、大本教は現在にまで影響をあたえるような大きな教団となったとは思えません。
よって、現在にまで影響を与える大本教の基盤を作ったのは出口王仁三郎による、と私は考えます。

現在、出口王仁三郎は大本教の「聖師」として、その生まれ育ちなど非常に神秘化され脚色されてもいるのですが、そのような脚色を抜きにしても非常に興味深い人物です。

出口王仁三郎の活動

出口王仁三郎。1930年5月24日亀岡にて
出口王仁三郎。1930年撮影

出口王仁三郎は、元々宗教的な人物であったようで、大本教に合流するまでも、各種団体で宗教的な修行を重ねたインテリで、大本教の教義作成においては、その素養が大いに強く働いたと言えるでしょう。

特に興味深い点は、大本教の大衆化や戦前・戦時中における活発な活動でしょう。

あまね

大本教は出口王仁三郎の「プロデュース」がなければ、ありふれた一地域の民間宗教団体として教祖なおの死とともに消滅していたと思います。


なお自身も、「国家神道」とは異なる神観念を持っていたのですが、それを日本政府に危機感をもたれるほど、世間に対して影響力を与えたのは、出口王仁三郎の力です。
王仁三郎主導になってからの大本教が起こしたトラブルが、日本宗教史を見る上で、なかなかに興味深いのです。

また、出口王仁三郎は、「日本偽史・稗史」史から見ても、最大の稗史である『竹内文書』についても言及があったりしている点も興味深いところです。

出口王仁三郎の評価

亀岡で耕す王仁三郎
亀岡で耕す王仁三郎

現在、出口王仁三郎は、

  • なおの作った大本教を「のっとった人物である」
  • 「上昇志向・権力欲の強い人物である」

などといった批判もあり、出口王仁三郎の活動を擁護する立場からは

  • 「人類愛・平和主義の人物である」
  • 「活発に平和運動を行った宗教家である」

などいった、評価もあり、賛否両論ある人物である、とった点も興味深いところです。

あまね

出口王仁三郎本人も、『霊界物語』の執筆を通して自身の主張を述べているのですが、出口王仁三郎がどのような人物であるのか、正直なところ、私には良く分かりません。

大変興味深い活動を行い、また、大変に有能な実力があったのであろう、ということは理解できるのですが、出口王仁三郎自身の思想・信条といった内面的な部分が良く分からないのです。

それは、なおのような一種素朴で分かりやすい主張とは異なるからなのでしょうが、その点も出口王仁三郎の評価が一定しない理由なのではないか、とも思う反面、このような人物に魅力を与える要素でもあると思います。

出口王仁三郎のような人物を、弱い立場の人(教祖なおも含めて)に寄生する詐欺師的人物である、と断言することはかんたんです。
実際、出口王仁三郎の行動を見ると、なおの作った団体は、出口王仁三郎のよって、まったく違った団体に変わってしまった、と言っても過言ではないでしょうから。

そのため、もともとの大本教信者との対立・摩擦も非常に大きかったものと推察される資料も残っており、そこからは出口王仁三郎の一方的で横暴なふるまいを感じることもあります。

しかし、現在、同時代に形成されたなおのような素朴な民間宗教団体がほとんど残っていないのも事実。
そこから考えると、やはり出口王仁三郎の功績は大きいと言えるでしょう。
ある意味、出口王仁三郎による教団拡大策は成功しているのです。

まとめ

霊界物語を創作中の王仁三郎。口述筆記で書かれた。
霊界物語を創作中の王仁三郎。口述筆記で書かれた。

出口王仁三郎は日本の宗教史上稀有な存在です。
その人物像を追うことは日本宗教史を考える際に、宗教教団における教祖以外の存在が、どのような動きをしたのか、といった事務的な活動、宗教にとってプロデュースとは何か、を考える上でも非常に大きな意味を持つことでしょう。

そのような点で考えても出口王仁三郎は魅力的な人物と言えるのではないでしょうか?
少なくとも私はそのように考えています。

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